行動療法の手法一例

行動療法は一般に「行動(学習)理論に基づいて、問題行動を適応的方向に変容させることを目標としてなされる諸技法の総称」と定義されています。このホームページに記載の手法のほとんどが行動療法に起因していますが、それぞれの手法が単体で使われることなく、クライアントの状態、環境、特性にあわせて幾つもの手法を段階的にコンビネーションで使われ、治療の効果を測定するために適時心理テストを行います。欧米では行動療法は行動療法士(BT)が指導します。

120を超える行動療法の中で、代表的な技法としては下記の療法があります。

Ⅰ.曝露反応法(エクスポージャー法)

エクスポージャーとは「望ましくない反応を引き起こしている刺激状況に、その反応が生じなくなるまでさらすこと」であり、Hullの消去理論を基礎としています。用いられる刺激や、刺激の与え方により下記の分類がなされます。
①現実刺激による系統的脱感作法
(Systematic Desensitization in-vivo Exposure)
現実の不快刺激に直接曝露するが、その方法を段階的に強めていくことで、系統的に脱感作していく方法です。

②想像による系統的脱感作法(Systematic Desensitization in Imagination
現実の刺激ではなくイメージの中での刺激を用います。
まず不安場面における不安の強さに5~10段階の階層をつけます。
次に十分にリラックスした状態でもっとも軽度の不安場面を想像しながら、リラクゼーションを維持できるようしながら、徐々に不安場面の強度を上げていきます。
適応は単一恐怖症、心的外傷後ストレス障害などですが、まず十分なリラクゼーション法(筋弛緩法や自律訓練法など)を修得した後に行なう必要があります。
③現実刺激によるフラッディング法(
Flooding in-vivo Exposure
この方法は、最初から最も強い刺激状況にさらすことを特徴とします。徐々にではなく、急激にであるためリスクも大きいのですが、治療効果が早くまた改善した場合の確実性が増すという点で有用ではあります。
想像によるフラッディングをインプロージョン(Implosion)と呼びますが、これを現実刺激の前段階として行なっておくことも有用です
④逆説的志向法
(Paradoxical Intension)
治したいと思っている症状を、逆に意図的に作らせる方法です。

Ⅱ.曝露反応妨害法(Exposure&Prevention)

不快刺激に曝露しつつ、不快刺激を取り除く反応を妨害するという方法です。

Ⅲ.行動強化法

曝露反応法が「慣れることにより反応を消去していく」のに対し、行動強化法は「プラスの刺激を与えることで行動を変化させていくこと」を目標とします。
①トークン・エコノミー法
一定の課題を正しく遂行できたときに、あらかじめ約束した条件に従ってトークンを報酬として与え、目標とする行動(オペラント行動)を強化する技法です。

②シェーピング法(形成化法)
一定の目標行動(標的行動)に至るまでの行動を段階的にスモールステップの形で設定し、順次これを遂行していくことで目標行動に近づこうとする技法です。内容的には現実刺激による系統的脱感作法に近いものがあり、トークン・エコノミー法との併用が効果的です。

Ⅳ.モデリング法

人は自分で経験しなくても、自分以外の人々の行動やその結果を観察することで、新しい行動様式を学習したり、反応パターンを変化させたりすることが可能です。発達障害などのクライアントで、日常生活の変化を期待していく場合の家族の対応や施設内での対応を考える際に重要なものとなります。
また「模倣は悪ではない」という意識を持てば、身近な人の中で理想的と思われる人の行動を観察し、模倣していくという方法での自己強化も可能となります。

行動療法には、この他に多くの療法がありますがいくつかの手法を段階的にまたはコンビネーションで使用され、治療の効果を測定するために適時心理テストを行います。

Ⅴ.第三世代認知行動療法

アクセプタンス・コミットメント療法(ACT)、機能分析心理療法(FAP)そして弁証法的行動療法(DBT)などの、第三世代と言われる行動療法の原理が今広がりを見せています。第三世代行動療法は、認知療法と行動療法の野合からではなく、言語行動や認知についての行動分析の伝統から生まれたとされています。

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